2026年7月29日、アメリカ上院国土安全保障委員会で開かれた公聴会は、パンデミック対応の責任を問う場のはずだった。しかし、そこで起きたことは、責任追及ではなく、逃げ口上の連発だった。
アンソニー・ファウチ元NIAID所長は、冒頭から「弁護士の助言に基づき、第5修正条項の権利を行使し、質問には答えない」と宣言した。その後も質問のたびに同じ文言を繰り返し、100回近く沈黙を貫いた。今日は何曜日か、ネクタイの色は何か——そんな基本的な問いにも、一切答えようとしなかった。
ホーリー上院議員は、その姿を前に激しく糾弾した。
「沈黙は容認である。これが真実だ。結局のところ、金だけの問題ではなかった。あらゆる賞を獲得し、一滴残らず金を集めることに固執した。すべてを支配する男になりたかった。トランプ氏を痛烈に批判し、誰にも主役の座を奪われないようにした。時間はあったのだ。雑誌の取材には応じられるのに、国民の質問には答えられない。100万ドルの賞金を得ても、今は言葉を失っている。無理もない。あなたは道を踏み外してしまった。どこかの時点で、すべてがあなた中心になってしまった。自己陶酔に陥り、誇大妄想狂の嘘つきになった。そして米国民に嘘をつき、この議会にも嘘をついたのだ。」
まさにその通りだ。ファウチはパンデミックの初期から「自然発生説」を声高に叫び、武漢研究所の関与を否定し続けた。一方で、日記などの記録では、起源について内部で揺れていた痕跡が残っているという。ワクチンについては「感染を防ぐ」「安全で効果的」と繰り返し宣伝し、接種を事実上強制した。結果、数多くの副作用報告が上がり、子供たちへの接種推進も行われた。科学の名を借りた権力の行使であり、説明責任を完全に放棄した姿勢が、今回の公聴会で露呈した。
第5修正条項は本来、不当な自己告発から個人を守るためのものだ。しかし、公的な権力を握り、国民の生命と生活を左右する政策を主導した者が、国会で「答えません」と繰り返すのは、法の悪用以外の何ものでもない。名声と賞と資金を手にし、メディアには気前よく応じ、議会と国民の前ではだんまりを決め込む。自己陶酔と誇大妄想に陥った人物が、科学界全体に与えた損害は計り知れない。
ファウチは「過去に200回以上証言してきた」と自らを正当化したが、肝心なところで口を閉ざした。これは謝罪でも反省でもなく、責任逃れだ。パンデミックで失われた命、損なわれた健康、分断された社会の代償を、誰が払うのか。法を盾にした沈黙を、これ以上許してはならない。
国民は真実を知る権利がある。ファウチが答えなかったことこそが、最大の答えだ。責任を取らせるための追及を、決して止めてはいけない。
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