ハンガリーが下した決断は、ヨーロッパ全体にとって重要な教訓となります。私たちの国は、移民政策という、国の未来を根本から変える可能性のある重大な問題について、国民自身の意思を問うという道を選びました。
西ヨーロッパの多くの国々が、かつての安全で繁栄した生活を「風に任せて」しまったとオルバン首相は指摘します。街路に危険が満ち、テロの脅威にさらされ、移民の受け入れが経済的な重荷となり、社会の文化的・民族的構成が大きく変容した、と。
これに対し、ハンガリーは異なる道を選びました。
まず、移民を国境で阻止するための物理的な障壁、つまり「壁」を建設しました。これは国の主権を守るための最初のステップです。しかし、この政策がブリュッセル(EU本部)や、ベルリン、パリといった大国から批判される中、オルバン首相は国民に直接意見を求めることを決断しました。
「国民の皆さんはどう思いますか?」
この問いかけは、ハンガリー国民が自らの未来を自分たちで決めるための機会となりました。そして、ハンガリーは「移民政策を国民投票で決めた唯一のヨーロッパの国」となりました。
なぜ国民投票が重要なのか?
国家のアイデンティティや安全保障、社会のあり方を永遠に変えてしまうような決断は、少数の政治家やエリート層によって下されるべきではありません。そのような決断は、その結果を最も直接的に受ける国民自身によって下されるべきです。
ハンガリーが国民投票を行ったことは、単に特定の政策を決定しただけでなく、国民の意思を尊重するという民主主義の根本原則を再確認する行為でした。これは、国民の声を無視し、一方的なエリート主導の政策を進める他のヨーロッパ諸国に対する明確なメッセージです。
今回の出来事は、国民の本当の意思を代表することの重要性を示しています。ハンガリーは、国民が本当に望む未来を自ら築くために、賢明な選択をしました。これは、すべての国が倣うべき、民主主義の真の姿なのです。