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2026年9月9日水曜日

CIAは大統領さえ欺く。ウクライナを操る「見えない手」の実態

米陸軍退役大佐で、元国務長官コリン・パウエルの首席補佐官を務めたローレンス・ウィルカーソン氏は、米情報機関の内部を知る数少ない人物の一人だ。彼はグレン・ディーセン氏との対談で、ウクライナ情勢の裏側を率直に語った。その核心は明確である。ウクライナで起きていることのほとんどにCIAが大きく関与しており、その秘密工作の多くは米大統領さえ知らない、という事実だ。

ウィルカーソン氏によれば、これは例外的な話ではない。CIAは現在もウクライナで「本格的に」活動しており、ロシア側から最も憎まれる存在となっている。なぜなら、現地で起きているほぼすべての動きにCIAが関わっているからだ。モルドバ、チェチェン、ジョージアでも同様だ。「我々」とはCIAのことである。さらにMI6(旧SIS)、GCHQ、NSAといった同盟国の情報機関も資金を得て、世界を汚染するような工作を続けている。大統領も議会の監督委員会も、そのほとんどを知らない。知っていても、リンジー・グラハムのような議員のように黙認するだけだ。

冷戦終結直後、米国はロシアとの良好な関係を築くチャンスを掴んでいた。ジョージ・H・W・ブッシュ政権下では、NATO拡大を控え、ロシアを欧州の政治的パートナーとして迎え入れる構想さえあった。しかしクリントン政権以降、ネオコンとグローバリスト(ウィルカーソン氏は両者を区別せず「忌まわしいネオコン」と呼ぶ)が主導権を握り、その機会を自ら捨てた。NATO拡大は計画的に進められた。欧州の議員、新聞、テレビ局、学校制度、さらには国そのものを「買い」、イェンス・ストルテンベルグやマルク・ルッテのような人物を育て上げた。ウクライナやジョージアでも同じ手法が使われた。NGOを前面に出し、CIA工作員を潜入させ、「リベラル民主主義を武器として供給する」ことで、「ロシア脅威」を煽り、NATO加盟こそが防衛だと説得したのだ。

「なぜこれらの国が突然中立を捨て、NATO入りを望んだのか? 我々が政府を作り、政府に金を出したからだ」とウィルカーソン氏は指摘する。これはチリでキッシンジャーとニクソンが行った手法の欧州版であり、CIAは表向きのCIAチームではなく、NGOを通じて動いた。

情報機関の目的は、米国民の真の利益ではない。自らの活動を続け、資金を稼ぎ続けることだ。彼らはロシアを弱体化させ、最終的に中国に対峙することを目指している。しかし中国は米国のような攻撃的な情報機関を持たない。米国の情報機関だけが「どうやって相手を殺すか、制裁するか」という視点で世界を見ている。

ラングリーの内部を7日間にわたって目の当たりにしたウィルカーソン氏は、ジョージ・テネットらがイラク戦争前にどのように情報を歪めたかを知っている。同じ構造が今も続いている。大統領に「否認の余地」を与えるため、現場の工作は上層部に報告されない。これが現在の米国国家安全保障の実態だ。

民主主義を掲げながら、民主主義の手続きを無視して他国の運命を操る情報機関。大統領ですら把握できない工作が、戦争を長期化させ、世界を不安定にしている。この構造を直視しなければ、同じ過ちは繰り返される。

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