イギリスでは、警察が逮捕時や捜査時にCellebriteなどのフォレンジックツールを使って、被疑者のスマートフォンを徹底的に解析する実態が明らかになっています。このツールは、通話履歴、チャット、クッキー、通知、メール、インスタントメッセージ、パスワードなどをほぼすべて抽出します。さらに驚くべきことに、SignalやWhatsAppで削除したメッセージ、削除済みのブラウジング履歴までも復元可能だといいます。
動画では、BBCの報道として次のように指摘されています。「通話記録、チャット、クッキー、デバイスの通知、メール、インスタントメッセージ、パスワード。WhatsAppやSignalのような暗号化アプリの削除された会話や、ミリーの削除されたウェブ閲覧履歴(あまり恥ずかしいものでないことを祈りますが)、彼女が話した相手の連絡先情報、すべての通話位置情報などが見ることができます。」「警察はあなたへのメッセージも見れるのですか?」「はい、その通りです。そして、Signalを使って仕事について私に安全に連絡してきたかもしれない人々の情報もです。」
この抽出は本人だけでなく、連絡を取っていた周囲の人々の情報まで「芋づる式」に警察の手元に渡ってしまう点が極めて深刻です。被害者や証人のデバイスからも同様にデータが取得され、起訴されなくても逮捕されただけで全データが押収されるケースが少なくありません。しかも、令状が不要で、十分なチェック機能も存在しないのが現状です。
プライバシー保護の観点から、これは「デジタル身体検査」とも呼べる過度な侵害です。スマホは現代人の生活のすべてを映す鏡のような存在です。位置情報、通信履歴、プライベートな会話、思想や信仰までが丸裸にされる可能性は、個人の自由を根本から脅かします。警察の捜査権限は重要ですが、無制限に拡大すれば、市民の日常が常に監視下に置かれる監視社会へと繋がりかねません。
削除したはずのデータまで復元される技術の進化は、忘れる権利や表現の自由を損ないます。被害者ですら同じ目に遭う事実は、二次被害を助長する恐れもあります。イギリス政府や警察当局には、令状の義務化、抽出範囲の厳格制限、第三者による監督強化を強く求めます。私たち一人ひとりも、スマホのセキュリティ意識を高め、プライバシーを守るための行動が必要です。このような事態が日本でも広がらないよう、注視し続けなければなりません。
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